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歴史をたどるコーヒーの飲み方|王道からアレンジコーヒーまで紹介

公開日:2024.01.10
更新日:2024.01.30

近年、コーヒーショップやカフェなどが増え、それに伴ってコーヒーの飲み方も多様化してきました。現に、デロンギ・ジャパン株式会社の「コーヒーの飲料調査」では、ブラックコーヒー以外にも「カフェオレ」「カフェラテ」「コールドブリュー」などが好きなコーヒーとして挙げられていました。とくに、20~30代を中心に、エスプレッソベースのミルクメニューが人気であることがわかります。

しかし、コーヒーの飲み方について「名前は聞いたことがあるけど、実際よくわからない……」という方も多いのではないでしょうか。そこで、この記事では以下のポイントについて解説していきます。

・基本的なコーヒーの飲み方
・コーヒーの歴史
・エスプレッソベースのコーヒー
・コーヒーを飲むときのマナー


コーヒーは奥が深く、知れば知るほど面白くなっていくものです。コーヒーの飲み方や歴史など、気になる方はぜひ参考にしてみてください。

編集者

SHUN HONKE

宮崎県初のクロッフル専門キッチンカーカフェ『kukuna cooffe』オーナー。Webマーケティング・クリエイティブ制作を中心に飲食店をサポート。趣味のキャンプを通じてコーヒーの魅力にハマる。その後、コーヒーの研究を重ね、ハンドドリップコーヒーを提供するキッチンカーカフェをOPEN。今後は、宮崎県の食文化を盛り上げることに尽力。

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    【基礎知識】コーヒーの飲み方3種類

    オーソドックスなコーヒーの飲み方は、以下の3種類です。

    1. ストレートコーヒー
    2. ブレンドコーヒー
    3. フレーバーコーヒー


    1. ストレートコーヒー

    ストレートコーヒーとは、1つの産地から収穫された「単一産地のコーヒー」のこと。挙げればキリがないほどですが、代表的なストレートコーヒーは、以下の3つです。

    ・ブルーマウンテン(ジャマイカ産)
    ・キリマンジャロ(タンザニア産)
    ・コナ(ハワイ産)


    これらは、世界三大コーヒーとも呼ばれており、一般的なコーヒーに比べて流通量が少なく、とても貴重なコーヒーです。

    ストレートコーヒーは、産地ごとの味や香りが全面に引き出されるのが特徴。たとえば、ジャマイカ産のブルーマウンテンは、深いコクとマイルドな口当たりが特徴的で、上品な香りを楽しめます。それに対し、タンザニア産のキリマンジャロは、キレの良い酸味でスッキリとした味わいが特徴です。

    ストレートコーヒーは、コーヒー本来の味や香りを楽しめる一方で、コーヒーが苦手な方からすると「少しクセが強い……」と感じるかもしれません。ストレートコーヒーが苦手な方は、次で紹介するブレンドコーヒーを試してみてください。

    ▶関連記事:コーヒー豆の買い方ガイド!失敗を繰り返して好きなコーヒーに出会える


    2. ブレンドコーヒー

    ブレンドコーヒーとは、複数産地のコーヒーを組み合わせたものです。それぞれの特徴を理解して調合する必要があり、カフェなどでは看板メニューとして提供されています。

    ストレートコーヒー特有のクセがなく、誰でも飲みやすいのが大きな特徴。そのため「コーヒーは好きだけど、まだ自分に合ったコーヒーが何かわからない……」という方におすすめです。私も、はじめは家の近くのカフェでブレンドコーヒーを飲んで、そこから自分の好きなストレートコーヒーを探しました。まだ、好きなコーヒーがはっきりとしていない場合は、ブレンドコーヒーから入るのもひとつでしょう。

    3. フレーバーコーヒー

    フレーバーコーヒーは、その名のとおり、コーヒーに香りをつけたものです。コーヒー豆の焙煎時や抽出時に香りを加えることが多く、おもに使用されている香りは以下のとおり。

    ・ナッツ類
    ・チョコレート
    ・バニラ
    ・フルーツ


    コーヒーの風味に加えて、それぞれのフレーバーを感じられるので、特別な高揚感を得られます。フレーバーコーヒーは、もともと北欧を中心に親しまれたもので、ブラックコーヒーが苦手な方でも楽しめる飲み方です。

    コーヒーの歴史|王道コーヒーの飲み方

    コーヒーの歴史は古く、900年ごろアラビア人の医師ラーゼスによるものがはじまりと言われています。そんな長い歴史のあるコーヒーの中でも、代表的な3つの王道コーヒーについて紹介していきます。

    アメリカンコーヒー

    1970年代、アメリカでお茶代わりに飲まれていた、軽くてソフトなブラックコーヒーが日本に広まりました。喫茶店などでは「アメリカンコーヒー」として提供され、ブレンドコーヒーと並んで定番メニューになりました。

    アメリカンコーヒーの一般的な定義は「焙煎度の浅い豆で淹れたコーヒー」そのため、ブレンドコーヒーよりも軽くて飲みやすいのが大きな特徴です。しかし、アメリカのコーヒーがすべて軽いものだったわけではありません。ニューオリンズやアトランタなどのフランス系移民の多い地域では、深煎りのコーヒーが主流だったといわれています。

    ターキッシュ(トルコ式)コーヒー

    ターキッシュコーヒーは、トルコ式のコーヒーです。日本ではあまりなじみがなく、飲んだことがない方も多いでしょう。

    ターキッシュコーヒー最大の特徴は「ジャズベ(CEZVE)」や「イブリック(IBRIK)」と呼ばれる、真鍮(しんちゅう)で作られたひしゃく型の抽出器具を使って淹れること。コーヒー粉を濾(こ)さずに上澄みをすすって飲むため、普通のコーヒーとは違った舌ざわりが特徴的です。

    好みがはっきり分かれる舌ざわりですが、日本では珍しいので、お店で見かけた際は一度飲んでみてはいかがでしょうか。

    ダッチコーヒー(水出し)

    ダッチコーヒーと聞いてもピンとこない方が多いのではないでしょうか。近年では「水出しコーヒー」や「コールドブリュー」などで呼ばれています。

    ダッチコーヒーの特徴は、低温でゆっくり時間をかけて抽出すること。17世紀にオランダの植民地であったインドネシアではじまったことから、オランダ人(Dutch)を意味する「ダッチコーヒー」と呼ばれるようになったと言われています。

    水出しコーヒーには「水っぽい……」「薄い……」という印象を持っている方も多いと思いますが、しっかり抽出されたダッチコーヒーは美味しいので、一度お店で飲んでみてください。

    【アレンジ】エスプレッソコーヒー飲み方5種類

    コーヒーと聞くと「ドリップコーヒー」のイメージですが、近年ではエスプレッソベースの飲み方も人気を集めています。代表的なエスプレッソベースの飲み方は、以下の5つです。

    1. カフェラテ
    2. マキアート
    3. カフェモカ
    4. シェカラート
    5. エスプレッソトニック


    そもそも、エスプレッソとは細かく砕いたコーヒー粉に圧力をかけて一気に抽出するコーヒーのこと。ドリップコーヒーよりも濃厚なため、少量を楽しむのが一般的です。そんなエスプレッソは、ミルクなどを加えてアレンジすることで、さまざまな飲み方を楽しめます。

    1. カフェラテ

    カフェラテとは、イタリア語で「コーヒーと牛乳を混ぜたものCaffè Latte(カフェ・ラッテ)」という意味です。作り方はいたってシンプルで、エスプレッソとミルクを1:4の比率で混ぜるだけ。最後に泡立てたスチームミルクを乗せることで、ラテアートなどを楽しむこともできます。

    よく似た飲み方で「カフェオレ」がありますが、カフェオレはドリップコーヒーとミルクを混ぜたもの。いわゆるコーヒー牛乳なので、カフェラテとはミルクの風味などがまったく変わってきます。

    2. マキアート

    マキアートとは、エスプレッソに少量の蒸気で泡立てた牛乳を注いだものです。マキアートとは、イタリア語で「シミのついたコーヒー」という意味があり、エスプレッソに注いだ牛乳がシミのように見えることからその名がついたとされています。

    カフェラテとの違いは、エスプレッソとミルクの比率。エスプレッソとミルクを1:4の比率で作るカフェラテに対し、マキアートは「エスプレッソ3:フォームドミルク1」の比率で作ります。ミルクよりもエスプレッソの比率が高いため、コーヒーの風味を残しつつ、エスプレッソをマイルドに味わえます。

    3. カフェモカ

    カフェモカとは、エスプレッソにミルクを加え、最後にチョコソースをかけたコーヒードリンクです。

    カフェなどでは、上にホイップクリームなどがトッピングされていることもあり、スイーツ感覚で楽しめる飲み方です。エスプレッソの苦みがマイルドになるので、甘めのコーヒーが飲みたい方におすすめです。

    4. シェカラート

    日本ではあまり見かけることのないシェカラート。エスプレッソ・ガムシロップ・氷をシェーカーに入れて急速冷却したアイスコーヒーのひとつです。

    最大の特徴は、シェーカーによって作られた口当たりのやさしい泡。エスプレッソもマイルドな風味になるので、普通のアイスコーヒーよりも飲みやすいと感じる方も多いかもしれません。

    5. エスプレッソトニック

    エスプレッソトニックは、その名のとおり、エスプレッソにトニックウォーターを加えたものです。

    トニックウォーターとは、炭酸水にハーブ・柑橘類由来のエキス・糖分を加えたもので、スッキリとした爽やかな味わいになります。近年、コーヒー×炭酸水という飲み方がSNSを中心に流行っていますが、エスプレッソトニックもそのひとつと言っていいでしょう。

    コーヒーを飲むときのマナーとは

    普段何気なく飲んでいるコーヒーにも、マナーがあります。日本ではそこまで気にすることはありませんが、知っているだけで少し優越感にも浸れるので頭に入れておきましょう。

    ここでは、

    ・コーヒーの飲み方
    ・コーヒーカップの持ち方


    の基本的なマナーについて紹介していきます。

    コーヒーの飲み方

    お店でコーヒーを飲むときに注意すべきは、スプーンの使い方です。シュガースティックの場合は問題ありませんが、角砂糖の場合はコーヒーが飛び散ってしまう可能性があります。そのため、コーヒーに砂糖やミルクを入れるときは、直接ではなく一度スプーンに乗せてから入れるようにしましょう。

    また、砂糖を混ぜ終わったスプーンは、カップの向こう側に置くのがマナーです。ブラックコーヒーでスプーンを使用しない場合も、飲むときはスプーンの位置をカップの向こう側に移動させましょう。

    コーヒーカップの持ち方

    コーヒーカップの持ち方にもマナーがあります。レギュラーカップや小さめのエスプレッソカップは、取手に指を通さないのがマナーです。そのため、取手を親指と人差し指・中指でつまみ、残り2本の指はそっと添えるようにしましょう。

    また、コーヒーカップを両手で持つと「ぬるい」という意味になってしまうので、なるべく避けることをおすすめします。

    まとめ

    コーヒーには、ストレートコーヒーやブレンドコーヒー、フレーバーコーヒーなどの種類があります。ストレートコーヒーは、産地の特徴をダイレクトに感じられますが、コーヒーに慣れていない方は「クセが強い」と感じるかもしれません。そのため、はじめは飲みやすいブレンドコーヒーからスタートするのがおすすめです。

    また、ブラックコーヒーが苦手な方や、たまには違うコーヒーを飲みたい方は、エスプレッソベースのアレンジコーヒーがおすすめです。代表的なエスプレッソベースのコーヒーは、以下のとおり。

    1. カフェラテ
    2. マキアート
    3. カフェモカ
    4. シェカラート
    5. エスプレッソトニック


    エスプレッソは、そのまま飲んでも美味しいのですが、ミルクやチョコソースなどでアレンジすることで、ちょっとしたカフェ気分を味わえます。いろいろな組み合わせを試して、自分の好きなコーヒーを見つけてみてください。