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ブラックコーヒーは太る?ダイエット効果は本当なのか徹底調査

公開日:2024.05.29
更新日:2024.05.30

「ブラックコーヒーダイエット」というダイエット法を聞いたことがあるでしょうか。糖質ダイエットやバナナダイエットなど、さまざまなダイエット法がある中で、ひそかに注目されているのが「ブラックコーヒー」です。

しかし、中には「ブラックコーヒーは逆に太る」という意見もあります。果たしてどちらが正しいのか。この記事では、以下のポイントについて解説していきます。

・ブラックコーヒーがダイエットに効果的な理由
・ブラックコーヒーが太る理由
・ダイエットに効果的なブラックコーヒーの飲み方
・ブラックコーヒーのカロリー


コーヒーが好きな方は、毎日飲んでいるという方も多いでしょう。そんなブラックコーヒーにダイエット効果があるなら言うことありませんよね。ただし、ダイエット効果を高めるためには飲み方などに注意点があるので、この記事を参考にしてみてください。

編集者

SHUN HONKE

宮崎県初のクロッフル専門キッチンカーカフェ『kukuna cooffe』オーナー。Webマーケティング・クリエイティブ制作を中心に飲食店をサポート。趣味のキャンプを通じてコーヒーの魅力にハマる。その後、コーヒーの研究を重ね、ハンドドリップコーヒーを提供するキッチンカーカフェをOPEN。今後は、宮崎県の食文化を盛り上げることに尽力。

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    ブラックコーヒーがダイエットに効果的な2つの理由

    ブラックコーヒーがダイエットに効果的な理由は、コーヒーに含まれる「カフェイン」が関係しています。それでは、カフェインを摂取するとなぜダイエットにつながるのか、詳しく解説していきます。

    1. カフェインによる脂肪燃焼効果

    コーヒーにカフェインが含まれていることは有名ですよね。実は、カフェインには脂肪燃焼を促進する効果があります。カフェインは、酵素(※1)の一種である「リパーゼ」に働きかけ、体内の中性脂肪を分解し「遊離脂肪酸(※2)」への変えてくれます。

    中性脂肪はそのままではエネルギーに変換できないため、カフェインなどの成分を使って一度分解する必要があります。これによって、体内の脂肪がエネルギーとして使われ、運動時の脂肪燃焼効果がアップするというわけです。

    さらに、カフェインは交感神経を刺激し、基礎代謝をアップさせる効果もあります。基礎代謝が上がれば、効率良く脂肪が燃焼されるため太りにくい体になります。カフェインは眠気覚ましなどの効果が一般的ですが、ダイエットにも効果的であることがわかります。

    (※1)おもにタンパク質で構成されており、人間や動物・植物などの消化・吸収・代謝などの化学反応を促進するもの。人間の体内には約5,000種類の酵素があるといわれている
    (※2)脂肪が分解されたときに生じる脂肪酸で、おもにエネルギーの源として使われる

    2. クロロゲン酸による血糖値の抑制

    クロロゲン酸とは、コーヒー豆やジャガイモなどに含まれるポルフェノールの一種です。コーヒーの苦みを生み出している成分ですが、血糖値を抑制する効果があります。

    コーヒーには1,000種類以上の物質が含まれており、クロロゲン酸は5.5~8.0%。一般的に知られているカフェインは0.9~1.2%程度です。クロロゲン酸はカフェインに比べて含有率が高いことがわかります。

    クロロゲン酸には、カフェイン同様に体内の中性脂肪を分解し、エネルギーに変える働きがありますが、もっとも効果が期待できるのは「血糖値の抑制」です。血糖値が抑制されることで、脂肪の蓄積や脂肪肝などを防ぐことができます。

    また、クロロゲン酸はポルフェノールなので、悪玉コレステロールの排除や桜花を防止する抗酸化作用などもあります。あまり知られていませんが、ブラックコーヒーに含まれるポルフェノールの量は意外と多く、健康飲料としても活躍が期待されます。

    参照:コーヒーの成分|COFFEE BREAK|全日本コーヒー協会

    飲み方を間違えるとブラックコーヒーは太る?

    ブラックコーヒーに含まれる「カフェイン」や「クロロゲン酸」には、脂肪燃焼や血糖値抑制などの効果があります。そのため、たくさんブラックコーヒーを飲めばどんどん痩せると思うかもしれませんが、これは逆効果です。

    飲み方を間違えると、逆に太ってしまうこともあるので注意しましょう。(※あくまで個人差があります)では、なぜブラックコーヒーで太るのか。その理由は以下の4つです。

    ・カフェイン過剰摂取により太る
    ・睡眠不足で太る
    ・利尿作用でむくむ
    ・ミルクやお菓子で太る


    それぞれについて詳しく解説していきます。

    カフェイン過剰摂取により太る

    ブラックコーヒーダイエットのポイントでもある「カフェイン」ですが、過剰摂取すると逆に太ってしまう可能性があります。

    カフェインには「コルチゾール」というストレスホルモンを増加させる作用があります。コルチゾールが増加すると、食欲抑制を促すセロトニンが減り、糖分を欲するようになります。そのため、いつもより余分に糖分を摂取してしまい、結果太ってしまう可能性があるのです。

    では、カフェインの摂取目安はどの程度なのか。実は、日本国内ではカフェインの摂取量に関する明確な基準はありません。そのため、カフェイン摂取の基準は海外機関の定める基準を参考にする必要があります。

    対象者悪影響のない最大摂取量
    健康な成人400mg(1回当たり3mg/kg体重※1)
    妊婦200~300mg
    授乳中の女性200mg(※2)

    (※)参照:飲料のカフェイン含有量に関する調査|国民生活センター
    (※1)1回当たり摂取量約3mg/kg体重以下(例:体重70kgの成人で約200mg以下)であれば急性毒性の懸念は生じない
    (※2)乳児に健康リスクは生じない



    ただし、カフェインの摂取量は個人差があります。上記の基準値を参考に、自分の体に合わせて調整してみてください。

    睡眠不足で太る

    夜にブラックコーヒーを飲むと、覚醒作用で眠れなくなる可能性があります。人間の体は、寝ている間に成長ホルモンが分泌され、脂肪燃焼が働きます。

    そのため、ブラックコーヒー(カフェイン)によって睡眠の質が低下すると、成長ホルモンが分泌されず、十分に脂肪燃焼効果を得られない可能性があります。

    ブラックコーヒーを飲むことで睡眠の質が下がるわけではありませんが、飲むタイミングなどは注意する必要があります。

    利尿作用でむくむ

    コーヒーの利尿作用は一般的に知られていますが、むくみの原因になることは意外ですよね。そもそも、むくみとは体内に余分な水分や老廃物が溜まっている状態のことです。栄養不足など、さまざまな原因によって生じる「むくみ」ですが、カフェインの利尿作用も原因のひとつであると考えられています。

    通常は、カフェインの利尿作用によって老廃物が排出され、むくみが取れるものです。しかし、カフェインを過剰摂取すると利尿作用のあるカリウムが消耗し、老廃物が排出されなくなってしまいます。その結果、足や顔などがむくんでしまう可能性があります。

    適量であれば問題ありませんが、ブラックコーヒーの飲み過ぎには十分注意しましょう。

    ミルクやお菓子で太る

    当たり前ですが、コーヒーを飲む際にミルクや砂糖を入れてしまうとカロリーが増えてしまいます。

    また、ミルクや砂糖を入れなくても、ブラックコーヒーと一緒にお菓子を食べてしまうと同じです。とくに、スナック菓子やケーキなどはブラックコーヒーとの相性抜群ですが、高カロリーなので注意しましょう。

    ダイエット効果アリ!ブラックコーヒーの正しい飲み方

    ブラックコーヒーのダイエット効果をより高めるためには、以下4つの飲み方をおすすめします。

    1. 食前・運動前に飲む
    2. 1日1~3杯飲む
    3. アイスではなくホットで飲む
    4. ドリップコーヒーを飲む


    1. 食前・運動前に飲む

    ブラックコーヒーといえば、食後や仕事がひと段落したときに飲みたくなりますよね。しかし、ダイエット効果を高めるには「食前・運動前」に飲むほうが効果的です。活動前にブラックコーヒーを飲むことで、体を覚醒させ、エネルギー消費効果を高めてくれます。そのため、朝や運動前に飲むことがおすすめです。

    また、朝のカフェイン摂取は、1日の代謝量を向上させるともいわれています。昼食後や運動後でも問題はありませんが、よりダイエット効果を高めるためには「食前・運動前」をおすすめします。

    2. 1日1~3杯飲む

    ブラックコーヒーは1日1~3杯程度が理想です。カフェインの持続時間は4~6時間程度と言われており、間隔をあけてブラックコーヒーを飲むことで脂肪燃焼効果を持続させることが可能です。

    カフェインの過剰摂取にならないよう、1日3杯程度を目安にしましょう。ブラックコーヒーを飲んだ後に「コーヒー酔い(カフェイン酔い)」などの症状が出る方は、自分自身で摂取量を調整してみてください。

    ▶関連記事:「なぜコーヒーで酔うのか?」この謎についてコーヒーのプロが真剣に考えてみた

    3. アイスではなくホットで飲む

    ブラックコーヒーのダイエット効果を高めるためには、アイスコーヒーではなくホットコーヒーがおすすめです。アイスコーヒーが体に悪いわけではありませんが、ブラックコーヒーダイエットの真髄は「代謝の向上」と「脂肪燃焼」です。

    そのため、アイスコーヒーで体を冷やしてはダイエット効果が薄れてしまいます。夏の暑い時期はアイスコーヒーを飲みたくなりますが、自宅にいる場合などはなるべくホットコーヒーを飲むようにしましょう。

    4. ドリップコーヒーを飲む

    ブラックコーヒーダイエットのポイントとなる「カフェイン」「クロロゲン酸」は、インスタントコーヒーよりもドリップコーヒーに多く含まれています。そのため、よりダイエット効果を高めるためには、ドリップコーヒーがおすすめです。

    ドリップコーヒーは、コーヒー豆を挽いて、ペーパーフィルターを使って抽出するコーヒーですが、自宅ではインスタントコーヒーしか飲まないという方も多いでしょう。ドリップコーヒーを自宅で淹れる場合、コーヒーミルやフィルター、ドリッパーなど、さまざまな器具が必要なため面倒です。コーヒーにこだわりがないと、自宅でドリップコーヒーを淹れる方は少ないでしょう。

    しかし、インスタントコーヒーに比べてドリップコーヒーはコーヒー本来の香りや深い味わいを楽しめます。無理に始める必要はありませんが、コーヒーが好きな方はこの機会に自宅でドリップコーヒーを始めてみてはいかがでしょうか。自宅でドリップコーヒーを淹れる方法は、以下の記事を参考にしてみてください。

    ▶関連記事:カフェ店長直伝!家で美味しいコーヒーを淹れる5つの方法

    ブラックコーヒーより「ラテ」が体には良い?

    ダイエットをするうえでは、カロリーの低いブラックコーヒーを選ぶ方が多いはずです。たしかに、カロリーだけで見るとブラックコーヒーは低いのですが、栄養素を見ると「カフェラテ」もおすすめです。

    カフェラテとは、エスプレッソにミルクを加えたもの。コーヒーとミルクを1:1の割合で混ぜるカフェオレに対し、カフェラテは1:4(エスプレッソ:ミルク)の割合で混ぜるのが一般的です。そのため、カフェオレよりもコーヒーの苦みを感じられ、より深い味わいになります。

    コーヒーにミルクが入っていると「ダイエット的にはどうなの?」と思うかもしれませんが、ミルクには豊富な栄養素が含まれています。たとえば、三大栄養素である「タンパク質」「脂質」「炭水化物」に加え、カルシウムやミネラル、ビタミンA、B2など。

    ダイエットでは摂取カロリーが重要な要素ですが、栄養バランスが偏ってしまっては不健康な体になってしまいます。栄養バランスを崩さずにダイエットするためにも、ブラックコーヒーばかりではなく、たまには「カフェラテ」を楽しむのもいいでしょう。多くのカフェではミルクを豆乳やアーモンドミルクに変更可能です。好みにあわせて選んでみてはいかがでしょうか。

    参照:牛乳の栄養|株式会社明治

    まとめ

    ブラックコーヒーがダイエットに効果的と言われる理由は「カフェイン」と「クロロゲン酸」にあります。カフェインやクロロゲン酸は、脂肪燃焼を促進する働きがあり、血糖値の上昇を抑制してくれます。そのため、食前や運動前などにブラックコーヒーを飲むことで、ダイエットがより高まります。

    ただし、ダイエット効果があるからといって、大量にブラックコーヒーを飲むことはおすすめしません。カフェインの過剰摂取は、ストレスホルモンを増加され、逆に太ってしまう可能性があります。カフェインの摂取目安は個人差があるため、自分の体にあわせて摂取量を調整してみてください。理想は1日1~3杯程度です。

    また、ダイエットにはインスタントコーヒーよりもドリップコーヒーが効果的です。自宅でドリップコーヒーを淹れたことがない方は、この機会に挑戦してみてはいかがでしょうか。もし、コーヒーの淹れ方などわからないことがあれば、お気軽にご連絡ください。