コーヒー豆は冷凍すると美味しくなる?プロが教える保存方法
「コーヒー豆は冷凍保存するべき?」
「コーヒー豆の正しい保存方法がわからない……」
コーヒーを家で淹れるとき、コーヒー豆を購入するはずです。その際、余ったコーヒー豆の保存方法に困ったことはありませんか。そこで、この記事では以下のポイントについて、詳しく解説していきます。
・コーヒー豆の冷凍保存について
・期間別コーヒー豆の保存方法
・コーヒー豆の保存で注意すべきこと
コーヒー豆の鮮度や味を保つためには、保存方法がとても重要です。コーヒー豆の保存方法や冷凍保存の効果について、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
編集者
SHUN HONKE
宮崎県初のクロッフル専門キッチンカーカフェ『kukuna cooffe』オーナー。Webマーケティング・クリエイティブ制作を中心に飲食店をサポート。趣味のキャンプを通じてコーヒーの魅力にハマる。その後、コーヒーの研究を重ね、ハンドドリップコーヒーを提供するキッチンカーカフェをOPEN。今後は、宮崎県の食文化を盛り上げることに尽力。
contents
コーヒー豆は冷凍すると美味しくなる?
「コーヒー豆は冷凍保存がいい」とよく言われますが、コーヒー豆を挽くときは常温に戻すのが一般的です。しかし、アメリカ・オレゴン大学のChristopher Hendon助教授らが発表した「焙煎コーヒーの粉砕に及ぼす豆の産地と温度の影響」では、コーヒー豆の温度が低いほど、粒度分布(※1)が狭くなることがわかりました。
粒度分布が狭いということは、豆を挽いた時の粒度のバラつきが少ないということ。これにより、効率良く粉の表面積を大きくできると科学的に明かされています。近年では、バリスタの世界一を決める「ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ」でも、コーヒー豆を冷凍してからコーヒーを淹れるバリスタも数多くいるほどです。
コーヒー豆を冷凍した場合、常温に戻してから挽いたほうがいいと言われますが、個人的なおすすめは「凍ったまま挽く」ことです。このあたりは好みの問題にもなるので、飲み比べてみて判断してみてください。
(※1)コーヒー豆を挽いた際の粒度のバラつき
【期間別】コーヒー豆の保存方法
コーヒー豆の保存方法には
・常温保存
・冷蔵保存
・冷凍保存
の大きく3種類ありますが、焙煎や開封からの期間に合わせて保存方法は異なります。ここでは、期間別でのおすすめの保存方法を紹介します。
焙煎から2週間以内:常温保存
コーヒー豆の鮮度は「焙煎から2週間程度」といわれています。そのため、焙煎から2週間以内であれば、常温保存でもコーヒーの風味が損なわれることはありません。
ただし、適当に保存していると鮮度が落ちてしまう可能性があります。常温保存する場合でも、なるべく空気に触れないよう(酸化を防ぐため)に密閉された場所で保存しましょう。
開封から2週間以上経過:冷蔵保存
コーヒー豆を開封してから2週間以上経過する場合は、冷蔵保存がベストです。2週間以上常温で保存すると、さすがに酸化が進み、鮮度が一気に落ちていきます。また、酸化以外にも、温度や湿度による劣化も考えられるので、温度を一定に保てる冷蔵保存がおすすめです。
冷蔵保存する場合も、常温保存同様に「できる限り密閉して」保存しましょう。ジッパー付きの袋やパッキンの付いたキャニスターなどが最適です。
開封から1か月以上経過:冷凍保存
開封から1か月以上経過する場合は、冷凍保存がおすすめです。というより、開封から2週間以上経過する場合は冷蔵ではなく冷凍保存でも問題ありません。1か月を超える長期保存になる場合は、鮮度の劣化を遅くする冷凍保存がベストです。
冷凍保存したコーヒー豆は、そのまま挽いても問題ありませんが、結露などが気になる方は常温に戻してから挽くようにしましょう。解凍する場合は、一度冷蔵室に移し、ゆっくり解凍します。その後、30~50分程度自然解凍すればOKです。
コーヒー豆の保存で注意すべき3つのこと
コーヒーの味を損ねないためにも、以下3つのポイントに注意しましょう。
1. 酸素に触れさせない
2. 紫外線・直射日光を当てない
3. 湿度を一定に保つ
コーヒー豆は鮮度が落ちると、苦みや雑味が強くなり、コーヒー本来の風味も損なわれてしまいます。そのため、コーヒー豆を保存する場合は、上記のポイントを押さえておきましょう。
1. 酸素に触れさせない
コーヒー豆は、酸素に触れることで酸化が進み、鮮度が落ちていきます。そのため、保存する際は、なるべく酸素に触れないようにすることが重要です。
おすすめは、真空パックやジッパー付きの袋など。冷凍保存する場合は、フリーザーバッグなどがあると尚良しです。
2. 紫外線・直射日光を当てない
酸素以外にも、紫外線や日光なども劣化の原因につながります。保存する場合は、なるべく直射日光のあたる場所を避け、日陰で保存するようにしましょう。
また、高温の場所に置くことで劣化を早めてしまうこともあります。とくに、夏場はコーヒー豆の置き場所にも注意しましょう。
3. 湿度を一定に保つ
コーヒー豆は、温度・酸素・光・湿度のコントロールが必要なため、多湿も大敵です。保存する際は、湿度を一定に保てる場所に保管しましょう。何度もお伝えしていますが、理想は冷凍保存です。
コーヒー豆を冷凍保存するならフリーザーバッグがおすすめ
コーヒー豆を冷凍保存するなら、フリーザーバッグがおすすめです。フリーザーバッグとは、ジップロックなどの真空保存できる袋のことです。フリーザーバッグであれば、酸素に触れることなく、コーヒー豆の鮮度を保つことができます。
とはいえ、何度も冷凍庫から取り出し袋の開閉を行うと、酸素に触れる機会が増えるので鮮度はどんどん落ちていきます。そのため、1度に使用する分を小分けにして保存するのがベストです。
また、冷凍室のドアを開けると温度が変わってしまいます。温度変化の影響をうけにくい冷凍室の奥の方に保存することをおすすめします。
宮崎のキッチンカーカフェ「kukuna coffee」
宮崎県を中心に活動するキッチンカーカフェ「kukuna coffee」
韓国の大人気スイーツ「クロッフル」をはじめ、こだわりのスペシャルティコーヒーを提供しています。また、公式LINEにて、コーヒーについての質問も受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
コーヒー豆は、冷凍保存することで粒度分布が狭くなり、より美味しいコーヒーに仕上がります。常温保存や冷蔵保存など、さまざまな保存方法がありますが、とくにこだわりがなければ「冷凍保存」にしましょう。期間別での保存方法の目安は、以下のとおりです。
●焙煎から2週間以内:常温保存
●開封から2週間以上経過:冷蔵保存
●開封から1か月以上経過:冷凍保存
また、コーヒー豆を保存する際は、以下のポイントに注意しましょう。
1. 酸素に触れさせない
2. 紫外線・直射日光を当てない
3. 湿度を一定に保つ
コーヒーは鮮度が命です。風味を損ねないためにも、ポイントを押さえて保存するようにしましょう。