キッチンカーのデザイン制作|気になる費用や注意点とは?
キッチンカーを始めるうえで、重要な要素といえば「デザイン」です。どのようなデザインにするかで、キッチンカーとしての見え方が変わってくるため、非常に重要です。
しかし、デザインスキルがなく「どのようなデザインにすればいいのかわからない……」「そもそもどこにデザインが必要なの?」など、やり方がわからない方も多いでしょう。そこで、この記事では以下のポイントについて詳しく解説していきます。
・キッチンカーにおけるデザインの重要性
・デザイン別での費用相場
・デザイン制作のポイントや注意点
キッチンカーのデザイン制作に困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
編集者
SHUN HONKE
宮崎県初のクロッフル専門キッチンカーカフェ『kukuna cooffe』オーナー。Webマーケティング・クリエイティブ制作を中心に飲食店をサポート。趣味のキャンプを通じてコーヒーの魅力にハマる。その後、コーヒーの研究を重ね、ハンドドリップコーヒーを提供するキッチンカーカフェをOPEN。今後は、宮崎県の食文化を盛り上げることに尽力。
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キッチンカーのデザインが重要な3つの理由
なぜ、キッチンカーにデザインが重要なのか?その答えは簡単で「売上が伸びる」からです。しかし、なぜデザインを整えることで売上が伸びるのか疑問を抱く人も多いでしょう。そこで、デザインと売上の関係性としてポイントとなる3つの要素について解説していきます。
1. 来客数が増える
キッチンカーのデザインがおしゃれだと来客数が増加します。ありきたりなデザインやイケてないデザインでは、通りかかったお客さんに見向きもされません。
しかし、デザインを整えていると「あのおしゃれなキッチンカー何だろう?」と興味を持ってもらえます。最終的には売っている商品や接客などが重要ですが、お客さんを惹きつける理由としてデザイン性は欠かせない存在といえます。
来客数を増やしたい場合は、少しデザイン性にこだわってみるのもいいでしょう。
2. SNS映えする
キッチンカーにデザイン性があるとSNS映えします。近年では、SNSでお店を探すユーザーも多く、飲食店の集客に欠かせない存在です。
実際、株式会社ファンくるが発表した「飲食店におけるSNSについての意識調査(※1)」では、全体の83%のユーザーが「SNSをきっかけに飲食店を知ったことがある」と回答しています。中でも、66%のユーザーがInstagramから飲食店を探しており、飲食店の集客にSNSが重要であることがわかります。私の運営するキッチンカーでも「Instagramを見てきました」というお客さんがたくさんいます。
住所が固定されていないキッチンカーはGoogleマップの登録ができません。そのため、SNSでの情報発信が集客率を向上させるひとつの方法です。SNS映えするように、キッチンカーの外観や内装、メニューや容器などのデザインにこだわることをおすすめします。
(※1)参照:飲食店におけるSNSについての意識調査|株式会社ファンくる
3. お店の世界観が伝わりやすい
キッチンカーのデザイン性を高めることで、お客さんにお店の世界観を伝えることができます。たとえば、無添加食材を使用している場合は、白やベージュなど健康をイメージさせる色を基調とする。子どもをターゲットにしたメニューの場合は、明るくわかりやすいデザインにするなど。デザイン次第でお店の雰囲気や世界観がかわります。
ただし、これは必ずいい方向に転ぶわけではありません。お店の世界観を伝えようと、情報量を詰め込み過ぎてしまうと、何を伝えたいのかわからなくなってしまいます。あえてごちゃごちゃしたデザインにするのもひとつですが、なるべく伝えたい雰囲気やメッセージは絞ってデザインに組み込むようにしましょう。
【費用相場】キッチンカー営業に必要なデザイン種別
キッチンカーでデザインが必要なものは、以下のとおりです。
・ロゴ
・タペストリー・のぼり
・容器・ラッピング
・看板
・ホームページ
・名刺
・チラシ
それぞれについて詳しく解説していきます。
ロゴ
お店のシンボルでもあるロゴは、さまざまな場所で使われるため必須です。たとえば、ホームページやタペストリー、車体のカッティングシート、SNSのアイコンなど。
本格的なロゴを作るためにはイラストレーターなどの有料ソフトを使用する必要がありますが、最近ではCanva(キャンバ)などの無料ツールでも作成可能です。Canvaならテンプレートが用意されているので、自分のお店に合うものを探すとよいでしょう。
ただし、テンプレートを利用したロゴはオリジナル性が低くなります。テンプレートを使用したのがすぐにわかってしまう可能性があるので、こだわりたい場合はプロに依頼しましょう。
ロゴ制作の費用は、デザイン会社に依頼する場合と個人(フリーランス)に依頼する場合で異なります。費用相場は以下のとおりです。
外注先 | 費用相場 |
デザイン会社 | 60,000~150,000円(3~5案) |
個人(フリーランス) | 10,000~50,000円(3~5案) |
弊社(株式会社OUTRIP) | 50,000円(3~5案) |
費用だけ見ると「個人(フリーランス)」が安く魅力的ですが、フリーランスは質が低い・急に連絡が途絶えるなどのリスクもあります。そのため、なるべく飲食店やキッチンカーのことを理解したデザイン会社に依頼しましょう。
タペストリー・のぼり
タペストリーやのぼりがあると、遠くからでも営業していることがわかるので集客率の向上が見込めます。キッチンカー営業に必須ではありませんが、どちらか一方だけでも持っておくことをおすすめします。
また、タペストリーはキッチンカーの助手席を隠す役割もあります。大きな横断幕で助手席を隠すことで、生活感がなくなり、よりお店の世界観を際立たせてくれます。
タペストリーは、サイズや素材によって制作費用が変わります。安い素材であれば5,000円以下で制作することも可能ですが、キッチンカーにおすすめの素材は「ターポリン」です。ターポリンは、耐久性が高く、屋外用としてよく使用されている素材です。
キッチンカーでよく使われるタペストリーサイズは、1200mm×1800mm。費用相場は、15,000~20,000円程度です。タペストリーを取り付ける金具や吊り下げ棒などのオプションをつけると+1,000~3,000円程度と考えておきましょう。
看板
キッチンカーの前に出す看板ですが、必須ではありませんがあると非常に便利です。お店のロゴを入れてもかわいいですし、メニュー表にしてもおしゃれです。絵やポップを描くのが上手い方は、黒板やブラックボードの看板にするのもいいでしょう。
看板製作の費用はピンキリです。制作会社に依頼すると、10,000~50,000円程度。ホームセンターなどで看板を購入し、DIYするなら10,000円以下で収まります。まずは、どのような看板を作りたいかを考えて検討しましょう。
ホームページ
キッチンカーにおいてホームページは必須ではありません。正直、ホームページを開設している店舗は少なく、FacebookやInstagramなどのSNSをホームページ代わりにしているケースが多いです。
しかし、SNSであれもこれも発信していると、アカウントの統一性がなくブランド力が低下します。そのため、イベント情報や使用している食材、スタッフの日常などはホームページで発信。メニューや出店情報などはSNSで発信するなど、SNSとホームページで役割分担するのがおすすめです。
ホームページは、WordPressなどのCMSツールを使えば、ドメインとサーバー代のみなので10,000円程度で制作することも可能です。しかし、安く作ろうと思うと、テンプレート感が強く、ホームページのデザイン性はそこまで高くなりません。できれば、少ないページ数でもいいので、デザイン会社(制作会社)に依頼しましょう。
ホームページ制作の費用相場は、300,000~600,000円(5ページ)程度です。オンラインショップや会員登録機能を搭載すると、1,000,000円を超える可能性があります。少し高額にはなりますが、ブランド力を高めるためにも検討してみてはいかがでしょうか。
名刺
名刺を持っていない方も多いですが、出店先の担当者やほかのキッチンカーの方と挨拶する際に便利です。個人情報を出したくないという方は、名刺ではなくショップカードを作っておくとよいでしょう。ショップカードであれば、来店したお客さんにも配れるのでとても便利です。
名刺は、ラクスルなどのサイトから制作すれば100枚あたり1,000~3,000円程度で制作可能です。もっと良い紙を使いたいという方は「名刺 高級」などで調べると制作会社が出てくるので探してみてください。
チラシ
SNSが主流の昨今ですが、チラシの効果はいまだに衰えていません。オープン告知やクーポン配布などに配ることで、開業時の集客につなげられます。
チラシ自体は1部あたり5~30円程度(枚数が多くなるほど1部あたりの単価は低くなる)で作成可能です。ただし、チラシデザインの制作費用は、デザイン会社で15,000~100,000円程度。個人(フリーランス)に依頼する場合は、10,000~30,000円程度が相場です。紙媒体は、Web媒体よりも注意点が多く、デザイン費用が少し割高になります。
チラシデザインを安く作りたい場合は、Canvaなどのテンプレートを使って自作するのもひとつです。
容器・ラッピング
テイクアウト容器やラッピングをおしゃれにすると、お客さんにSNS投稿してもらいやすくなります。コーヒーカップひとつにしても、市販のカップよりもオリジナルロゴが入ったカップのほうがおしゃれで顧客満足度も向上します。
ただし、容器やラッピングのデザインにまでこだわると仕入れ費用が高くなり、利益率が下がってしまう可能性があります。そのため、出来る範囲でデザイン性にこだわることをおすすめします。
キッチンカーのデザイン制作|考え方・注意点
キッチンカーのデザイン制作は、以下の順序で行うことをおすすめします。
・お店のコンセプトを考える
・メインカラーを決める
・デザインが必要なものを決める
見切り発車では、なかなか良いデザインには仕上がりません。納得のいく良いデザインにするためにも、ここで紹介する考え方を参考にしてみてください。
お店のコンセプトを考える
まずは、お店のコンセプトを考えましょう。ロゴやキッチンカーのデザインを決めるときに欠かせないものが「お店のコンセプト」です。お店の雰囲気やイメージ、販売するメニュー、こだわり、名前の由来など、コンセプトから想像することがほとんどです。
デザイン会社や個人(フリーランス)に依頼する際も、この情報がないとデザイン制作ができません。キッチンカーを始める際は、どのようなお店にしたいのかコンセプトを明確にしておきましょう。
メインカラーを決める
デザインに統一感をもたせるために、メインカラーを決めておきましょう。
・シンプルで無機質な雰囲気を表現したい場合は「白」
・高級感を表現したい場合は「黒」
・自然を表現したい場合は「青」「緑」
・オーガニックなど健康を表現したい場合は「ベージュ」「緑」
・明るく元気な雰囲気を表現したい場合は「赤」「オレンジ」
など。色によって生み出されるイメージはさまざまです。お店のコンセプトやターゲットユーザーに合わせて、どの色をメインカラーにするのか明確にしましょう。
デザインが必要なものを決める
お店のコンセプトとメインカラーが決まったら、必要なものを考えましょう。ロゴやタペストリー、のぼり、チラシなど。キッチンカー開業にあたって、最低限何が必要なのか決めましょう。
まとめ
キッチンカーにおいて「デザイン性」はとても重要です。なぜなら、デザイン性にこだわることで、来客率が向上し、SNS映えもするため認知度も上がります。
ただし、デザイン性にこだわるというのは、何も最先端のおしゃれを取り入れることではありません。キッチンカーのデザインで重要なのは「お店のコンセプトが明確で統一感があること」です。そのためにも、どのようなお店にしたいのかなど、コンセプトやメインカラーは明確にしておきましょう。
デザイン制作費用は、外注先や制作するデザインによって大きく異なります。弊社(株式会社OUTRIP)では、キッチンカーのデザイン制作を相場よりも安く承っています。キッチンカーのデザイン制作について疑問や不安がある方は、お気軽にご相談ください。